古本で買った文芸春秋2014.8-①

“「死と看とり」の常識を疑え”を目当てにかったのだが、
川端康成の「恋文」”が目についた。


恋人の女性と婚約し、その後女性からの一方的な婚約破棄迄の往復書簡を解説付きで紹介してた。
二人のその当時の状況や、その恋人が「篝火」「非常」「南方の火」「彼女の盛装」のモデルだった事が書かれてる。

私は川端康成なんて、伊豆の踊り子位しか読んだことないし、そこに収録されていた日記をとかを読んでも、文の美しさを感じる事が出来なかった。
どちらかと言うと、その世界の超えられない身分制度みたいなものを感じて、閉塞的な気分になって辛いばかりで読めなかった、位しか感想はない。
踊り子と未来の明るい学生。幼い踊り子は越えられない世界を、まだ知らずの顔でいる…。でも、逃げられない柵が高く固くなっていく様に、じわりと世界が見えていく。

上記4作品も、そうなのかな。
恋人との関係の変化と共に、作品の中の女性も変わっているように説明があるみたいだけど。

しかし、作家の性なんだろうな。
恋人の手紙をほぼ全文小説の中に載せちゃうって。
ひとつはやっぱり、好きな人の文章って読むの嬉しいんだよな。
作品の中に閉じ込めてしまう程、心に響いたんだろうな。
「心の響きを正確に公開するために、フィクションで纏わせて作品にした」てパターンもあるだろうし、
自分ではない人間の文章を自分の作品に混ぜませられた…利用出来た、てのもあるのか、とも妄想する。

いや、こんなんされたら軽く死ねるけどね出した方は。いやいや誉れと思うかな?文豪に認められた私の文章!て。
尋常小学3年迄の学歴の女の人。
自分の手紙を文に盛り込まれてたのを、知ってたのかなぁ。


川端康成の写真を見た。
昔、CMに出てたのを見たことあるけど
可愛いなと思った。
元婚約者も、美しい方でした。