近寄らずにね

門扉から続く壁の上に、松ぼっくり?が置いてあった。


松ぼっくり、松なんてこの辺にあったっけ…?

でも、なんだか蝉の死骸にも似てる。

少し平べったく、腹を上に向けて手足をちぢこませた。

そんな感じで。


植え込みの影に入れれば、堆肥に…と箒で掃こうと近づいたら、とたんに小さい蝙蝠の死体だと気がついた。

このまま置いておいたら、鳥でも気が付いて食べてくれないかな。



それ、何?


末の娘が気がついた。


近寄らない方がいい。


それ何?

近寄らない方がいいよ。



明日まであったら、箒で植え込みへ片付けよう。