十二国記シリーズを久し振りに
Sponsored by Netflix
推し商品を語れ!って題名の応募だった筈なのに、「2017年の」と後からついてくる詐欺。しかも本はない。けど気が付かないふりして、そのまま書く。
今年の話ですらないが、何年か前に
「烏に単は似合わない」と言う小説を本屋で見つけた。
買って読んだのかも思い出せないが、二巻まで読んで諦めたシロモノだった。
先日第一部終了と一区切りを打った程の、後の人気長編のシリーズなるのだけど、当時は作者が若い女性で(何かの史上最年少だった)表紙が可愛いくて、読みやすそうと思って手に取ったものだった。
残念ながら自分的に余り響かなかった作品、で終わるところが、たまたま母も同じ本を買っていて、印象が強くなった。
母曰く、「推薦の煽り文句が『十二国記シリーズのように』ってあったから手取ったんだけど」
なるほど。全体的に淡い色で女性が古風な衣装に身を包みむこうを向いて佇んだイラストが手に取りやすい。特に若者向けな気もする。そこは小野不由美の『十二国シリーズ』も今で言うラノベの括りになるだろうから、さもありなん。
母「でも読んでみたら全然違うし、あの文を又読めるのかなって期待しちゃうからさ」
十二国記シリーズは私はその当時、割りと夢中になった作品だった。私の本棚から母はあのシリーズを読んだ。最近は作者が闘病中と聞いた。続きは期待できないし、何年も新作は出ていなかった気がする。
そんなさびしさから、母も私も「烏シリーズ」を手に取ったせいで益々その気持ちが明確になってしまったのだ。
母と私は、「烏シリーズは十二国記シリーズの代わりにはならない」で結論付けてそれを片付けた。
さて、最近だが、長女が少しずつ、読書が出来るようになってきた。優秀な成績を修める友人が多いせいなのか、誕生日プレゼント本だったことが何度かある。優秀な友人をガッカリさせないために、必死で読んでいく内に、自分も好きな本を勧めたいと思ったもかもしれない。小学校時代は絵本ばかりを読んでいた彼女が去年のクリスマスプレゼントの図書カード出買ったのは、「烏シリーズ」だった。
彼女曰く、
「始めて本屋で見つけた時に表紙に一目惚れ!」
「ラストの方でのシーンの情景が目に浮かんで!」
なるほど、若い彼女には、若い作者の話が馴染みやすかったんだろうな、と納得をする。
良かったね、好きな本が見つかって。
彼女の読書が好きになる切っ掛けの本になったのだろ。彼女の思い出の本が出来たのだ。
彼女が嬉しそうに登場人物の話をしたり、ストーリーの気になるところを話すのを聞いている内に、「十二国記シリーズ」が気になってきた。
あの文章をもう一度読みたくなって、古本屋にに行き、あるだけをかき集めて購入する。そのうち娘が読んで一緒に話ができたら、の欲もあった。
古本屋の小野不由美の棚にあった十二国記シリーズは私が知っている表紙と違う絵の表紙のものもあった。1度出版社が変わったのは知っていたが、そこから又変わったようだった。
イラストは当時のイラストレーターが再度描き起こしていた。同じ場面を今の技量で書き直したイラストを巧い、と思いつつも初めて購入した時の方を選んで買った。私はあの時のあの本にもう一度出会いたかったのだから。
自宅に持って帰って、居間の本棚に差し込もうとしたが、入りきらずに棚の上に置いて一冊だけバッグに入れて通勤中の読み始めた。
既に知っている道筋を辿りながら、文を目で追った。
当時理解できなかった事が今なら分かったり。当時感じたことを同じく揺すぶられて涙したり。
やはり十二国シリーズは面白いなぁ、と娘に勧めたが、「その表紙の絵が嫌い」
うん、嫌いなら仕方がないけど。
久々に読んでも泣けるんだよコレ。
「なに?感動作なの?」
うん。
そんなやり取りを、横目で見ていた息子が文庫を手に取った。
学校での朝読書に何か読むものを探していたからだ。
それ面白いよ。
「ホント?」
その時はそれで終わったが、前週で「十二大戦」を読み終わった彼が、今度は「十二国記シリーズの、一巻を持っていった。
女子高生が主人公だから感情移入しにくいかな?異世界ものは彼の好みの筈だけど。
その内、「まま、コレ面白いね!」と少々興奮気味で報告が来た。
彼はそれ以上の感想は言わずに、二巻目を手に取ってスクールバッグに詰め込んだ。
そう。これはやっぱり面白いんだよ。
20年くらい経ってもやっぱり面白いんだよ。
20年ぶりに読み返してやはり面白くて、
思わず推してしまう。
「十二国シリーズ」
私が一番好きなのは
「風の万里 黎明の空」
「影の海 迷宮の岸」
オススメします。
風の万里 黎明の空(下) 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
- 作者: 小野不由美,山田章博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/09/05
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 21回
- この商品を含むブログ (75件) を見る
風の海迷宮の岸―十二国記 (新潮文庫 お 37-54 十二国記)
- 作者: 小野不由美,山田章博
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2012/09/28
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 15回
- この商品を含むブログ (26件) を見る
あ、そいやアニメにもなってたっけ。
殆んど見たこと無いけど。
こっちを推せば企画にあってたのね。
しないけど。