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侮りがたし「ポケット図鑑都市の樹木」

都市の樹木433 (ポケット図鑑)

都市の樹木433 (ポケット図鑑)

ここ最近、鳥の名前と木の名前とかが気になって、図鑑とかを買ってるんだけど。

図鑑て高いんだよねー。てか、本て高い。
を、古本で見付けて100円で購入。ラッキー。

★「都市の樹木」
岩崎哲也
文一総合出版
A6版

街中で良く見る木の名前を調べる事が簡単にできる携帯図鑑です。

名前から調べられる、さいくんは当然だかど、
ページタブ的に
裸子・被子植物
針・広葉樹、
葉の形
があって、名前がわからなくても見た目からも探しやすい。

B6サイズ1頁に葉、幹、花と情報満載。
鳥や爬虫類だと一種類しか写真が載ってなかったりするので、情報量の多さが際立ってる。

そして、この本のキモは解説。
200字前後解説に、樹高、分布、手触り、匂い等、特徴が書かれているのだが、それだけにあらず。
著者の主観に満ちた解説というより、印象が書かれている。
つーか、こーゆー風に書いて良かったっけ?図鑑て。出版社、オケーなの?


なんぼか、例を出してしまうが、


ブナ
「最高に気持ち悪い虫えい」

ギンモクセイ
「花弁は‘銀’と言っても人生と同じで銀や純白ではなく生成色。キンモクセイ‘金’と同様、懐の大きな命名であった。」

ウスギモクセイ
「グレープフルーツの種子ような大きな核がひとつ。この色調子がピーナッツに酷似し机上にあればつい食べてしまう。」

何だこれ?て思いませんか皆様。
「最高に気持ち悪い」て。
「人生と同じで」とか「懐」とか、「つい食べちゃう」とかさ。
いや、食べたくなっちゃうの分かるよーな写真もありました。
植物好きだとあるあるネタなのかも?
確かにこーゆーのあると、取っつき易いですよね。

そして、それだけにあらじ。


ヒイラギモクセイ
キンモクセイよりもマダガスカルジャスミンの香りに似ている。葉を揉むと微かな青リンゴ皮臭がある。が、そんな事より、鋸葉が鼻に刺さり痛い。」

この人、葉を揉んでる。これも植物好きでは普通なのかしら。匂いを感じとるために、良くやるんだろうか?
で「そんな事より」て。あたしゃあなたの「そんな事」て一文に目を剥いて2度見したよ。鼻に刺さり痛いて、知らんがな。


更に。

白木蓮
「成熟する迄はつんとして上を向き花芯は見えない。美しさは長く続かず瞬く間に汚れて花芯を開く。晩夏、花芯が鉛直に立ったままの残り、受粉した場所が膨らむのを鬼頭や膀丸に見立て喜ぶ。」


「先端は鋭い一棘となるので安心できない。爪の間などに刺さるとヒリヒリと痛む。よし尻を出せと妻が言う。」

イチジク
「イチジク浣腸の方が身近かもしれない。小枝を切ると真冬でも水分のおおいに乳液が恥ずかしいくらい滴り落ちる。」

なんじゃーこりゃー。
エロか?エロ文か?
あたしエロ系好きだから食い付きます。
この他にもこんなん無いか探し捲ってます中学生男子並みに。見つかんなかったけど。
「膀丸に似て」はもう一箇所読んだけど何か忘れたけど、今んとこれしか見つかんない。
でも、微妙に女性に例えた文章が多かったり。いや、花の形容に女性を使うのは分かり易いんだけど、こんな風に書いて良いのか?図鑑なのに。
いや、初版が2012年だから最近の本。最近はこーゆー風にして、読者を惹き付けようとしてるのか?


写真も後の奥付け辺りに「写真引用等」とあって5組しか無いんですよ。1頁に6、7種類写真載ってるのに。カメラマンの名前も載って無い。
て、ことはこの人が撮った写真?まさか。
確かに、小さな果実を掌に乗せている写真もある。しかも左の掌。て事は左手に乗せて右手にカメラでカシャリ?

薬指にはまった結婚指輪すら一緒に写っている。て、これアリなんか?普通シャーレの上とかに乗っけたの撮らない?何この生々しさ。
こうして著者の人となりを全面に押し出し、読者を惹き付け(以下略)

試しにAmazonレビュー読んだら、同じ様な事書いてるレビューに笑う。やっぱ、そう思いますよね、読んだ方々。良かったアタシだけじゃなかった。

ついでに岩崎哲也さんの他の本を探したら、海岸の生物の本があった。家族と潮干狩りに行ったまま、お父さん海の生物に夢中なって、写真撮りまくり、「おとーさーん、帰ろーよー。」という家族の呆れ顔を妄想するアタクシ。


ここまで来ると、他の植物は大概1頁だけど、ソメイヨシノ、けやき、いちょう、もも、白樺、こぶし、は見開き1頁でした。この意味は?良く見る樹木だから頁を割いたのかしら。ほんと、それだけ?と疑ってしまう。
そもそも、樹高、葉の大きさ、匂いなんて、表にしてまとめた方がスペース的に良いような。それを文にするのは、岩崎さんの文章が面白いから採用されたのかしら?


そんな感じに、眺めている内に
あまり聞いたこと、見たこと無い木が、南、西の分布だったりすると、関東住の私には馴染みがないのも、なるほどなぁと思えたり。

裸子植物=針葉樹なのか?理科の時習ったのかな。忘却の彼方。
興味のあるページにふせんを貼ったら、針葉樹のページに全く貼られてなかった。
うん。針葉樹に興味がない。

南天と万両と千両の見分けを付けたかったけど、南天しかなかったので、ネットに頼ったり。でも、この本でサンザシも赤い小さな実が鈴なりになると知って、益々庭先の赤い実のこの木が分からなくなったり(笑)

長らく、名前の分からなかった草笛葉っぱの木はニセアカシアだった。そうなんかぁ、とか。

ドウダンツツジをいつもダンドウツツジと頭の中で思って、弾道ツツジじゃないのに、と一人で訂正してたがドウダンは燈台でフルネームが燈台躑躅。すごい字。普通に読めなくてますます混乱しそう、とか。


こんな風に図鑑を眺める、てゆーより読んで楽しめたのは初めてだ。

でも、その分野に詳しい人は、楽しみ方にも長けてるから、こーゆー風に楽しんでる感じが分かると、こっちもその熱意に当てられて楽しくなっちゃうんだよな。ジャニオタの熱量高い文章読んだ時みたく。
(今日は綾野剛のグレーのセーターのが凄かった)

いや寧ろ、全ての図鑑はこうするべきだ!とか思う。教科書とかもさ。



京都に行った先のフリマで、見付けた本。重かったけど、買って良かった。
このとき一緒に買った大江健三郎の短編集はまだ読み終わってない。つか読みきれなさそう。

買い物って出会いだわぁ。